聞き手:なお 写真:ゆーた 編集:みやさこ
先月、第一回東広島市西条酒蔵通り杯小学生将棋大会が行われました。
何と、その主催者は広島大学将棋部の方。
「将棋部の人…真面目そうだ…」
と最初は緊張していましたが、
現れたのはテニスラケットを持った爽やかな方でした。
将棋部で主将を務める鍋谷太朗さん。
なぜ小学生の将棋大会を開こうと思ったのでしょうか?
今回は鍋谷さんと将棋部の熱い想いをお伝えしたいと思います。
将棋大会を通して
-どうして小学生の将棋大会を開こうと思ったんですか?
僕は地域の2つの将棋教室で子供に将棋を教えているんですけど、東広島には小学生の大会がなく、その子達が実力を発揮できていなかったんです。あれくらいの時期はたくさんの対局をすることが上手くなるために大切なんですよ。
それと、2つの教室の子達が交流できたらいいなあとも思いました。
大会を通して将棋仲間やライバルに出会って、将棋を続けるモチベーションになってくれるともっと嬉しいなと。
-東広島に将棋教室があったんですね…実際大会はどうでしたか?
将棋部員やOBの皆さんの協力もあり、無事成功しました。
市内からも来てくれて、合計60人くらいの小学生が参加してくれました。
教室の子達も立派に対局していて嬉しかったですね。
-それはよかったです!実際にやってみてどうでしたか?
とにかくほっとしています。半年くらいずっと頭のどこかにあったので。
子ども達や保護者の方が「色んな人と将棋ができて良かった」「2回目もして欲しい」「年に2回して欲しい」などと言ってくださったので本当にやってよかったと思いました。
大会前、「ちゃんと進められるか心配だ」と話していた鍋谷さん。ほっとした顔に私も嬉しかったです。
-それは第2回大会も開くしかないですね。
そうですね!第2回からは広島大学将棋部の次の代にしてもらいたいとおもっています。
なので今回の経験をしっかりと伝えたいです。
−将棋部の部員の方やOBの方が今回の大会のお手伝いをしてくださったそうですが、最初から皆さん協力的だったんですか?
はい。こんな大会を開こうと思うから手伝ってほしいと言ったら「いいね!」と喜んで手伝ってくれました。終わった後にお礼を言ったら「こちらこそ手伝わせてくれてありがとう」と逆に言われてしまいました…
普段から将棋教室やイベントのお手伝いをしているので、本当に頼りになりました。
将棋部の方々いい人が過ぎる…と思いました。
とっても素敵な部ですね。
これからやりたいことは海外で
-鍋谷さんは何か次にやりたいことがあるんですか?
僕は次は海外での将棋の普及活動を考えています。
-海外ですか!?
留学をしたいと思っていて、同時に将棋の普及もできたらいいな、と。
実はもうフィンランドの将棋連盟の方と連絡をとってるんですよ。
まさかそんなグローバルな話になるとは思っていなかったのでかなり驚きました。
そして行動力がすごい…
鍋谷さんの思う将棋の魅力
−すごく人との繋がりが広がっていくんですね。
そこが将棋の魅力の一つだと僕は思います。
体が衰えても一度覚えれば一生続けられますし、世代間交流にもつながります。
実際僕が子どもの頃通っていた将棋教室で地域のおじいちゃんたちと楽しく将棋ができました。
とっても嬉しそうに話してくださいました。
自身が子どもの頃に感じたものを今子どもたちのために活かしている鍋谷さん。
そして素敵な将棋部のみなさん。
彼らを動かすのは純粋な将棋への思いでした。
どうかこれからも頑張ってください。
ライターだより
いつも笑顔で話される鍋谷さんですが、特に子どもたちの話をしている時にとても幸せそうな顔をされていたのがとても印象的です。どれもこれも、やりたくてやられているのだなと伝わってきました。
じゃがポテ仮面が好き、という話で盛り上がったり、楽しくお話ができました。はじめてのインタビューが鍋谷さんで本当によかったです。ありがとうございました。
カメラマンだより
将棋という日本の文化を地域、さらにはフィンランドにまで広げようという鍋谷さんの行動力と志の高さにとても感動しました。鍋谷さんは好青年という言葉がピタリとハマるような方で、取材中もカメラを向けると満面の笑みをこちらに向けてくれました。これからも笑顔で活動を続けていって欲しいです。
【かいたひと】なお / 広報・ライター
広島県出身。三度の飯とカープで生きていける。
来世は鯨になりたいと願ってやまない。
【とったひと】ゆーた(Yut@)/カメラマン
知らないところを探検するのが好き。もちろんカメラをつれて。
家ではクラシックギターを弾いたり、本を読んだり、寝たり。
Twitter → @Yh_photo