聞き手:みやさこ 写真:ゆーた 編集:りょーま
ひととまちの発酵を届けるローカルウェブエディア”Yeast”
学生にもっと東広島のまちのひとを身近に感じてもらいたいという思いでスタートしたYeastももう半年、これまで多くの素敵な大人の方々に登場していただきました。
コーヒー屋さん、映画監督に始まり、、、お届けさせていただいた発酵の数は25件!!
そんな中、開始当初から「インタビューしてほしい」との声がたびたび上がっていた、広大生にとってある意味一番身近な大人がいます、、、、
元編集長のみやさこがスタートから半年を記念してインタビューさせていただくのは、、、、、、
それは、、、、、
牛炭亭、店長!!!!!
Twitterをしてる広大生なら知らない人はいないといっても過言ではない、この人を今回は根掘り葉掘りインタビューしていきます!
毎晩のようにTwitterを賑わす(うるさい)店長を今回は丸裸にするぞーー!!
店長Profile
炭火焼肉牛炭亭 店長
飲食店とは思えないTwitterが注目を集め、広大生はもちろん県外からも多くの学生が訪れる有名観光地となっている。
よく豚汁屋やアイス屋と間違えられるが肉もおいしい。
ー というわけで、本日は店長を丸裸にしていこうと思いますのでよろしくお願いします。
よろしくお願いします。緊張しています。
ー それでは牛炭亭とのなれそめから聞いていきたいとおもうのですが。
いやらしいビデオみたいに聞くのやめてください。
牛炭亭をやる前は何をしてたの?
ー 気を取り直して、お店を開く前は何をされていたんですか?
基本的にはいろいろな会社を転々としていましたね。
最初はホビーショップの立ち上げにかかわって、ガンダムのプラモデルやフィギュア、エアガン、ラジコンを売っていました。
人と接するのが好きなので、そこでの仕事は楽しかったんですが、結婚を考えるくらいのタイミングで会社の経営が悪化しそうになり、3年ほどで一社目の会社を退社することになりました。
ー 立ち上げから転職!?なんか思ってたのと違う...
そのあとはどうなったんですか?
ちょうど親の面倒を見ないといけない時期と重なって、休みも給料もしっかりしたそこそこ大きいセキュリティ系の会社に入りました。
でも入ってみるとそこは全くやりがいがなくて・・・。周りからは大反対されましたけど、3年ほどでやめてしまったんです。
そのあともう一社不動産の会社を経験して、今の会社の社長に出会いました。
ー そこの会社が牛炭亭を経営していたのですか?
いえ、今の会社もメインは不動産です。
このお店は前のオーナーさんが店をたたもうとした時にうちの会社が買い取ったもので、その時、会社で一番ヒマだった僕がそこを任されることになりました。笑
よくわからないまま流れ着いたってのが本音だから、「夢があって開業!!」みたいな話はできません。笑
ー ちなみにお店をするとなったときに、肉やメニューにこだわりなどはありましたか?
特にありません(即答)
もはやTwitterではお決まりのネタ
ー ありがとうございます(笑)
そんな形で始まった牛炭亭ですが、どのように今のユニークな焼肉屋に変わっていったんですか?
やっぱりTwitterのつながりが大きかったですね。
最初は、大学生と仲良くなれたらいいなという程度でしたが、次第にTwitterが有名になって、県外からお客さんがきてくれたり、仲良くなった学生さんたちと一緒にスタジオを借りてライブをしたりと、ほんとに理想的な関係になれているなと思います。
ー でもそんなにTwitterばかりやって怒られたりしないんですか?
会社の方々はITがめちゃくちゃ弱いので大丈夫です。
このインタビューも内緒にしてます。笑
ー この人自由すぎる、、、笑
店長、威厳なさすぎじゃない!!?
ー 牛炭亭といえば、働く人たちの仲が良すぎることで有名です。
そこで今回「店長、そんなに威厳なくて大丈夫??」アンケートを店長に内緒でとらせていただきました!!
一問目の「店長ってどんなひと?」への回答がこちらです!!
アンケートの回答が思いのほかひどくて載せられなかった。
あっ、そうですね。
だいたいだれがどれを書いてるのかわかります。
ー びっくりするほど普通のリアクション。。このフリップは載せられないんだからちゃんと動揺してください。
まぁ、日常のやり取りからそうだろうなという感じです、、、笑
ー でもなかなか辛辣なコメントも多いですが大丈夫なんですか?
はい、そういうことを言い合えるということは、「言っても大丈夫」という信頼があるということだと思うので、大丈夫です。
ー なるほど。
実際「店長のいいところは?」と聞いたところこんな回答が返ってきました。スタッフのみなさんが大切にされてると感じられているようです。すっごく信頼されてる...
そういう思いが伝わってるのがありがたいですね。
バイトのスタッフがTwitterの自己紹介に牛炭亭って入れてくれたりするのを見ると、全然強制はしてないんですけど、やっぱり嬉しいです。
ー バイトの誕生日を祝ったり、飲み会でバンド演奏をやったりとほかにもいろいろ力を入れてますよね。
そうですね。最初はケーキをみんなで食べてただけだったんですけど、スタッフの面白い写真を集めて、ケーキにイラストを書いてもらったり、みんなが飽きないように工夫してますね。
飲み会も最初はただの親睦会で年に3回だったのが、みんなが楽しんでくれるので4回になったり、自分が昔ギターをやってたことを伝えたら、ベースをやってる子が一緒に披露しようといってくれたり。
今ではバイトの終了後にみんなが勝手に練習して、飲み会の時に披露するのが定番になっています。
急にお腹が痛くなってトイレに駆け込み終わって店内に戻るとアルバイトのみんなが誕生日のお祝いに駆けつけてくれてました毎年毎年お祝いしてくれて本当にありがとううれしいです大好きなスプラトゥーンの店長イラスト&ケーキみんなホントにホントにありがとう pic.twitter.com/aMmdIMqQo8
— 炭火焼肉 牛炭亭@胃下垂店長bot (@gyutantei_bot) 2018年6月15日
誕生日には、オリジナルのケーキを注文してお祝いするそうです。
ー バイト終わりに残って夜遅くまで練習してたりしてて、外から見るとなかなかびっくりする環境です。
まったく強制してるわけじゃないんですけど、10時半に仕事を終えてそこからみんなでご飯を食べたり、練習したりで1時前になることもあります。
みんなで賄いを食べながら、今日学校であったことから個人の悩み相談みたいな深い話まで、いろんな話をしてると、どうしてもそういう時間になっちゃって。笑
一見すると業務と関係ないんですが、スタッフどうしで仕事以上のいろんなものを共有しあえることで、経営にもプラスになるんじゃないかなと思いますね。
二人の上司、楽しんで働く
ー 大学生からすると、なんでも話せる身近な大人がいるってすごく心強いですね。
店長は仕事をすごく楽しんでいる印象があるのですが、昔からそういう工夫をされてたんですか?
実際に自分から楽しめる環境を作ろうとしたのは、自分でお店を持つようになってからですね。
でもこういった考え方は、最初に働いたホビーショップの二人の上司の姿を見て学んだんじゃないかなと思います。
- 二人の上司ですか。どんな方だったんですか?
初めて自分の上司になった人は、とても厳しくてスタッフに怒ったり怒鳴ったりする人でした。
自分も初めての上司だったから、最初は「こういうものなのかな?」とも思ったんですが、ある時スタッフが上司の顔色ばかり伺って、お客さんのことを全く考えていないことに気が付いちゃって。
お客さんに楽しんでもらうはずのホビーショップなのに、お店に楽しい雰囲気はほとんどありませんでした。
そんなホビーショップは辛いな...
二店舗目に自分の上司になった人は、それまでの人と全く逆のタイプで、仕事をバリバリって感じではないけど、コミュニケーションをしっかりとってくれる人でした。
従業員の意見をよく取り入れて、売り場づくりやイベント、飲み会など、なんでもみんなでお店を作ろうとするひとだったから、現場のスタッフももっとお客さんが来てくれるように、たくさん意見を出すようになったんです。
結果的にその店舗は売り上げも伸びて、グループのなかで最優秀の店舗に。この人を見て、自分もみんなが楽しんで活気をもって仕事ができる環境を作りたいと思うようになりました。
ー なるほど。よく話を聞いてくれる上司の姿をみてできたのが今の牛炭亭なんですね。その環境を作るために気を付けていることなどはありますか?
周りに気を遣わせないように、その日の気分によって態度を変えたりはしないようにしています。
でも目標があって気を付けたというよりは、Twitterにしても今の環境にしても、気が付いたらそうなっちゃったという感じですね。笑
ー なんか話を聞いてたら、ここで働いてるスタッフの皆さんが羨ましくなってきました。
実際最後のアンケートもこんな結果になってます。
この結果はありがたいですね。笑
ひとりクソバイトだと言ってくれていますが、これも最高の誉め言葉だと思います。
ー えっ、そこも大丈夫なんですか?
こういうことも言い合えるのは良いことだと思います。最初に「そんなに威厳なくて大丈夫?」と聞かれましたが、僕はここを働きやすくて楽しい環境だと思ってほしいので。
なるべく僕自身がみんなと共感できる立場に立って、同じものを一緒に味わったり楽しんだりしていく中で、必要な時は僕からアドバイス出来たらいいですよね。
スタッフからは「そこまで言わなくてもいいのに」ってくらいプライベートなことも相談してくれたりするから、本音で話してくれるんだな、信頼してくれてるんだなぁと感じています。笑
ー その感覚は店長のTwitterのフォロワーさんも近いものを感じているんじゃないでしょうか。
そうですね。ダイレクトメールで人生相談や恋愛相談、サークルの悩みなんかを送ってくれる方もいて、そういう相手として選んでくれていることは自分にとっても大きいことだなと感じています。
何にしても、最初からねらってこうなったというよりは、「周りの意見を取り入れながらやってきたらこうなった」という部分が大きいので、将来的にどうなっていくかはわかりませんが、今のいい関係を続けていけたらいいなと思っています。
ー 想像してたよりもずっと大学生といい関係を築いていて、ふざけたフリップを用意してきた自分が恥ずかしくなりました。これからもそんなあったかい店長でいてほしいです。
本日はありがとうございました!!
今回のインタビューでは店長をめいいっぱいいじっていこうと思い、いろんなものを用意したのですが、いざインタビューをしてみると、想像の何十倍もハートウォーミングなインタビューになってしまい、全部ボツになりました。(あと店長が終始緊張してた)
なんとなく「Twitterにいつもいる愉快なひと」くらいの印象だった店長が、今回の取材を通してぐっと身近に感じることができました。
店長は学生からDM(ダイレクトメッセージ)を通していろいろな相談されることがよくあるそうで、何かあったときに頼れる大人がいるということは、親元を離れて東広島にやってきた学生たちにとって、とても心強いことだと思います。「誰に頼ったらいいのかわからない。」そんな時は、少し勇気を出して、店長にDMを送ってみてはいかがでしょうか。きっとあなたの心強い味方になってくれるはずです。
でも実際に会いに行って話せるようになるまで3か月はかかるのでお気をつけて!!笑
~NG集~
〇インタビュー中にギターを後ろから渡してみても動じない店長
〇いいねとリツイートに惑わされずにTwitterを死守する店長(のイメージ)
〇アイス屋
炭火焼肉 牛炭亭
〒739-0151 広島県東広島市八本松町原1685
営業時間:
平日 | 11時30分~14時00分, 18時00分~22時00分 |
土日 | 17時00分~22時00分 |
定休日 木曜
Twitter(お店):https://twitter.com/gyutantei
Twitter(店長):https://twitter.com/gyutantei_bot
ライターだより
初めてライターとmahoLabo.メンバーとしての最後の活動では、昔所属していたマンドリンクラブの時代からお世話になっていた牛炭亭店長を取材させていただきました。
自分が5月に立ち上げた学生団体mahoLabo.は学生とまちのつながりをつくることを目的に活動してきて、実は一番理想的な関係だと思っていたのが牛炭亭の店長でした。
1月に代表と編集長を交代し、これまでの間にmahoLabo.もYeastも着実にパワーアップしてきました。東広島がもっともっと、学生に身近なまちとなるように、これからもみなさまのお力を貸していただけると嬉しく思います。大変お世話になりました。またいつか帰ってきます。
カメラマンだより
今回は牛炭亭さんの取材に同行させて頂きました。お店に行ったことは数回あるのですが、店長さんと直接お話をするのは初めてでした。Twitterでのイメージの強い店長さんですが、実際に会うとすごく相手の事を思いやっていて、どうすれば良い環境を作り、良い関係を気づくことができるかを考えておられるとてもしっかりとした方で、より一層牛炭亭(店長さん)のファンになってしまいました。今回もまた、そこにいるひとを通してお店を好きになるという素敵な経験ができました。ありがとうございました。
【かいたひと】みやさこ/ 元編集長&ライター
”mahoLabo.”発起人。
最近娘に嫌われる父親の気持ちがよくわかる。
https://twitter.com/daiki3835
【とったひと】ゆーた(Yut@)/カメラマン
知らないところを探検するのが好き。もちろんカメラをつれて。
家ではクラシックギターを弾いたり、本を読んだり、寝たり。
Twitter → @Yh_photo
2019年9月8日
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