4代目から5代目へ、「好き」という気持ちで続いていくストーリー/学生団体mahoLabo.

    

話し手:あやぽ こと たまちゃん 聞き手:たかな 写真:ももち

 

いつもYeastをご愛読いただきありがとうございます。

当Webメディアを運営している学生団体mahoLabo.は、今年1月に団体の引継ぎを行いました。

旧代表・旧副代表は、どんな思いを胸にこの一年間mahoLabo.を見つめてきたのでしょうか。これからのmahoLabo.を作る新代表が二人に話を聞きました。今回はその様子を少しだけのぞいてみましょう。

左から順に、新代表たまちゃん、旧代表あやぽ、旧副代表こと

たまちゃん:お二人はなんでmahoLabo.に入ろうと思ったんですか?

こと:私はもともと、高校の時から地域づくりとか地域おこしに興味があって。で、コロナで何もできてないときに、みんな結構サークルとか意外と入ってるんやなっていうのを知って。その時mahoLabo.が地域に関わる活動をしているってことを知ったから、「あ、いいじゃん!」と思って。

たまちゃん:なんで地域おこしがしたいと思うようになったんですか?

こと:これは私の地元の話なんだけど、めっちゃ田舎なわけ。今はちっちゃいころ買い物してたお店はないし、小学校とか幼稚園も減っていくし、みたいな感じで。「それって寂しいよな」って思って。なんか漠然と、「自分が何か地域のためにしないと変わらないな」みたいなことを思わせられたから、興味を持つようになったかな。

あやぽ:私も最初大学でサークル探してて、偶然出会ったのよね。私はYeastの記事の中で古道具・古民芸 庵さんの記事(【 季節巡り日録 】/ 冬から春へ 編 / 古道具・古民芸  庵 広藤紀志枝 | Yeast (maholabo.com))が一番好きなんだけど。それを読んで「あ!私ここに入りたい!」って思った。

それでmahoLabo.に入ってから、私はYeastにちょっと関わらせてもらって。ことちゃんはYouTubeの企画(mahoLabo. – YouTube)で地域に出て、って活動内容がだいぶ違うんだよね。

こと:二人がさ、代表・副代表じゃなかったらさ、多分こんなに話してもないよね。

不思議と息ぴったりな二人

たまちゃん:mahoLabo.って、「あれやりたい」「これやりたい」って言いだしたら結構みんなばらばらですよね。

あやぽ:でも雰囲気が似てるというかさ、なんか「合ってる」んよね、波長としては。私もことちゃんとは全然性格違うと思うし。でも合っとるんよ。

コロナ禍で活動ができないときに、「今mahoLabo.にいることの意味とモチベーションは何?」って議題で話し合った気がする。そしたら結構メンバーは「ひとが好きだから」って言うんよ。その時は「コミュニティとしてのmahoLabo.」がおっきくって。いて楽しいというか、話を聞いてもらえる場というか。

こと:なんか普通の友達とじゃ絶対話さんようなこと話すよね。「そんな深いとこまで話す!?」みたいなさ(笑)

つい深い話になっちゃうのはmahoLabo.あるある

たまちゃん:代表・副代表に選ばれた時はどんな気持ちだったんですか?

こと:私は入ったばかりの時mahoLabo.にそんなに関われていなかったけど、3代目代表のひかりんにいっぱい企画に誘ってもらって。

だからその時は団体のために、というよりはひかりんのために、みたいなところもあった。「こんなにひかりんはいろいろくれたんだから、私も何か!」って。期待に応えたいなって副代表を始めたんだけど。

一年間、副代表という立場で団体からいろんなものをもらったの。新しい出会いとか、成長するきっかけとか。でも逆に私から団体にあげられたものは何かなっていうことを考えてて。それは今心残りがあるかな。

あやぽ:私は、自信はないけど誰も引き継ぐひとがいなくて、みんなが「あなたがいい」と言ってくれるならやります、みたいな感じだったなあ。

「別に、あなたの代でmahoLabo.をなくしてもいいんだよ。」っていうのは言われてて。それを無理やりやらなきゃいけない状況になってるんだったら、そこに良いものは生まれないし、惰性で続けるくらいならやらない方がいいんじゃない?っていう。厳しいようで優しいお言葉なんだけど。

そう言われた時に、「え、やだやだ!なら私がやる!」って思って。絶対に嫌だったの、mahoLabo.がなくなるのは。

今までリーダーみたいなのもやったことなかったけど、それ以前に、リーダーになりたいと思うコミュニティを見つけたのも初めてだった。私は話を聞くのが好きで、ここには自分が話を聞きたいと思えるひとがいっぱいいたから。

たまちゃん:一年間代表・副代表をやるうえで、「mahoLabo.をこんな団体にしよう」っていう考えはありましたか?

あやぽ:こういう団体にしよう、って私が操っていいのかすら疑問だった。ある程度自由に、みんながやりたいことをやりたいようにやってほしいっていうのがあったから。和としてこれをやろうって感じじゃなくって、個人を尊重してたかな。

だから特におっきな理想とかはなくて。しいて言うなら維持。

こと:うん、そうだね。みんなには「それぞれの代の色を出しなよ!」って言われてたけど、それってプラマイゼロのゼロを保たないとできないじゃん。とりあえずそれは絶対に維持せんと!みたいな。

あやぽ:そうね。それこそ新メンバーが入るまではそればかりだったけど。でも説明会を開いて、ひとが来てくれて、たくさん活動してくれて、ってあたりでちょっとずつ、「あ、これはいいかもしれない」と思い始めて。

こと:なんか自信みたいなものがついたよね。

あやぽ:「ここが好き!」って言って動いてくれるひとを大事にしようと思ったね。

今年加入したたまちゃんにとっては嬉しい一言

たまちゃん:これからmahoLabo.を引っ張っていくメンバーに伝えたいことはありますか?mahoLabo.がどういう風になってほしい、とか。

あやぽ:うーん、難しい。そこを一番知ってるのは新幹部のみんなだろうなと思うし。ただこう、みんながやりたいことをできる場所であってほしいし、お互いに高め合える場所であってほしい。

あとは、楽しんでほしいなあ。向上心のある楽しさ。何かしらを生産することが楽しいと思えるところだったらいいと思うかな。

こと:なんか、自分たちがやりたいからやるんだ、って思っててほしいんよね。自分たちがやりたいからこのmahoLabo.を続けているんだ、っていう。ちゃんと意味があるといいかな。

あやぽ:これは私が先輩に言われた言葉なんだけど。「代表っていう立場を、団体のためだけじゃなくて自分のために使ってね。」っていう。

ほんとにその通りで、私はこうやって代表をしなかったら知らなかっただろうな、考えなかっただろうなと思うことが沢山あるから。たまちゃんにとってこの一年はすごく大きなものになるんだろうな、と思ってます。

こうしてまたね、たまちゃんたちが作るmahoLabo.を好きだと思うひとがやってきて、楽しい団体になっていくんだろうな。

私が何をあげることができたかよく分かっていないけど。ありがとうございます、mahoLabo.に来てくれて。

お互いに感謝

この一年間は新型コロナウイルスの影響で様々な活動が制限されたこともあり、対談中には、自分たちがmahoLabo.に残せたものに対して不安を抱く二人の様子が時折見られました。

しかし、このmahoLabo.という場所を新メンバーに与えてくれたこと、団体を維持してくれたこと自体が、きっと二人の一番大きな功績でしょう。

mahoLabo.を好きになったひとが、この場所を守り、また別のひとがmahoLabo.を好きになる。こうして団体の歴史は続いていくのです。

これからのmahoLabo.は一体どのように発酵していくのでしょうか。温かく見守っていただけると幸いです。

対談者だより

あやぽ:1年、細かく言うと4月から12月の間、mahoLabo.の代表として色々なことを経験してきました。達成できたこと、できなかったこと両方ありますが、それでも次の代のひとに、この団体が好きだと言ってもらえることを本当に嬉しく思います。こうして思いを伝え合える機会を作ってくれて、ありがとうございました。これからもよろしくね。

こと:1年間を振り返るきっかけになりました。話が尽きなくて、たった1年の間のことなのに懐かしい気持ちになって、同時に、濃い時間を過ごしたことを実感しました。今回話したことは私たちの経験でしかないけれど、なにかたまちゃん含め新リーダーズに伝わるものがあればいいかなと思います。これからの1年が実りある時間になりますように。

たまちゃん:お二人のmahoLabo.への想いや温かさがすごく伝わってきました。mahoLabo.が好き、という思いでここまで繋がれたバトンをしっかり受け取って、この大切な場所を守っていきたいです。私たちが作るmahoLabo.はどんな風になるのか、私自身も楽しみです。

 

 

【かいたひと】たかな / ライター・編集長

山口県出身。ときめく心を忘れずに生きたい。

 

【とったひと】ももち / カメラマン・人事

兵庫県淡路島出身。趣味は昭和歌謡鑑賞。特に1970年代の歌謡曲が好き。
特技はプレゼンテーション。歌謡曲を解説する動画をYouTubeにアップしている。https://www.youtube.com/channel/UC0Tn8QHENAo7Rojk-g16wNQ/featured