「地域のいいところを料理で発信」 / 広島大学料理サークル代表 新納与祉木

  

聞き手:ひなぴよ 写真:ゆーた 編集:みやさこ

 

前回に引き続き、東広島市の広報誌「ひがしひろしま」12月号の特集で取材した内容を、Yeastでもお届けします。今回は、広島大学料理サークルさんです。

 

11月のある日、
広大に料理サークルがあったとは知らなかったなあ。
きっと、エプロンの似合う髪の毛を一つにまとめた家庭的な方なんだろう!
なんて思いながら、おもしろラボに向かいました。

 

 

「こんにちは!新納です!広島大学工学部の4年生です!よろしくお願いします!!」

 

少し想像とは違いましたが、こちらの爽やかな男性が広島大学料理サークル代表の新納与祉木さん。こちらこそよろしくお願いします!

 

新納さんは、スイーツ作りが得意。空いた時間があれば没頭するそう。

 

「料理」で地域とつながるということ

 

ーどうしてこのサークルを立ち上げようと思ったんですか?

 

一人暮らしを始めてから料理が好きになって、作ったものを食べてもらうことが好きだと気づきました。誰かに自分の料理を食べてもらいたかったんです。そこで、今年の1月に立ち上げました。もう少しで1年。今では50人ほどのメンバーで料理を楽しむ団体になりました。

 

 

ー自分の料理を食べてほしいという思いで始めたんですね!

 食べてみたいなあ。新納さんの料理を食べる機会があったり・・・?

 

あります!最近では、サークルのメンバーに限らず、地域の方に振舞うこともありますよ。例えば、11月末に安芸津で行われる赤崎ウォーキングの炊き出しを広大料理サークルが作ります。沢山の人に食べてもらえる機会はなかなかないのでとても楽しみにしています!

 

※取材は11月上旬に行いました。

 

11月25日に東広島市安芸津町で行われた赤崎ウォーキング。

 

ー炊き出し、いいですねえ〜

 他にも地域と関わるような活動はしていますか?

 

 先日、志和の平手七三農園さんで野菜の収穫の体験をさせていただきました!今の季節だと、バターナッツっていう甘いかぼちゃ、とうがらし、じゃがいも、ケールなど、いろんな野菜がありました。その時に農園の方からおいしい料理方法を教えていただいたんです。作っている人だからこそ知っている料理方法が学べてよかったです。そして、12月頃には一般の方に収穫した野菜を使った料理を提供できたらなと考えています。

 

そのイベントがこちらです。 新納さんともお話できるかも!?

 

 

ーえ!それは、気になる!食べたい!!

  作っている人と関わる機会、すごくいいですね。

 

やっぱり作っている方だからこそ知っていることも沢山ありますね。この間、ジビエの調理方法も作っている方から教えていただいたんです。イノシシやシカの肉の卸売会社の東広島ジビエセンターの和泉川さんと鶏卵・鶏肉の流通・加工の専門企業の株式会社フレッズの曽田さんにお話を聞くことができました。菌が繁殖するのは肉の表面だけなので、表面さえ火を通せば大丈夫だとか知らなかったです。

 

ーそれは、私も知らなかった・・・!

 広島大学料理サークルさん、活動の幅が広いですね!いいなあ。

 

もっとこういう体験をしていきたいんです。学生にとって、料理を通していろんな地域のことを知るとてもいい機会だと感じていて。今後、酒造や農家さんのような食品が流通する前の現場にお邪魔させていただけたら嬉しいです。僕らが料理を通して学生に広めることができるかなとも思っています。ご連絡お待ちしています!

 

 

 

ここには、おいしいものがたくさんある

 

ーどうして地域と関わろうと思ったんですか?

 

一番は面白そうだからっていうのがあって。あと、あまり広島のことを知らなかったんです。知っていることといえば、お好み焼きと牡蠣が美味しいっていうことぐらいで。でも、他にもたくさんあるって知ったんです。例えば、ジビエとか安芸津のじゃがいもとか。それなのに、あまり知らないのはもったいないなと思うのと同時に、この環境を楽しもうと思いました。もっとみんなにも知ってほしいって思ったり。

 

ー私もあまり知らないかも。広島大学料理サークルさんとしてはどうしたいですか?

 

やっぱり料理っていう形を通して知ってもらえたらいいですね。地域のいいところを料理で発信したいです。

 

ー今後チャレンジしたい料理はありますか?

 

西条のお酒に合う料理や、酒粕を使った料理やスイーツなど、西条のお酒を生かした料理にチャレンジしたいです。メニュー開発とかも面白そう!

 

ーそれはお土産になりそう・・・!またお話聞かせてください!
 (その時は是非、mahoLabo.も関わりたいなあ。)

 

 

後日、収穫体験を行わせてもらった平手七三農園さんにもお話を伺ったところ、「学生たちは元気で一緒にやっていて元気をもらいました!私たちの話をしっかり聞こうという姿勢が良かったです。食べるということは世界共通のことなので、料理を通して国際的な交流の機会もできると思います。卒業後も活きる活動となると思います。」というコメントをいただきました。

 

『自分の好きなことで、地域のいいところを発信する。』

これって、私にとっていいヒントだったように思います。

なによりも新納さん自身が「あれやってみよう!これやってみよう!」と楽しんでいるのが伝わり、幸せな気持ちになりました。

 

初対面なのにいつの間にかこんなに仲良くなりました。新納さんありがとうございました!!

 

 

【後日談】

赤崎ウォーキング写真まとめ

カメラマンゆーたが行ってきました。

 

毎年行われている東広島市安芸津町・赤崎地区のジャガイモ畑と海岸線を歩く赤崎ウォーキング。いいお天気です。

 

ーその頃、広島大学料理サークルのみなさんは炊き出しを準備していました。

 

何を作っているんだろう?

大きなお鍋いっぱいの豚汁です!(あれ?新納さん、髪の毛すっきりしてる!)

「豚汁もおいしかったし、いい運動になって楽しかった!」と参加者の声。

 

イベントは大成功に終わりました。

 

おたまを持ってハイチーズ。

(左から広島大学料理サークルの井ノ下加奈さん、田中悠さん、松本実久さん、そして新納さん)

 

ライターだより

新納与さんの料理が好きな気持ちが学生と地域を結んだんですね。料理サークルさんによって、知らなかった東広島に出会えそうな予感です。この記事をきっかけに、料理サークルさんの活動の輪が広がったら嬉しいです!個人的に、酒粕を使ったスイーツとっても気になる!

 

カメラマンだより

 自分のしたかったことを実現するだけではなく、それに学生、地域の人々を巻き込むことで繋がりができる。関わるひとみんなが幸せになることができる素敵な活動だなと思いました。イベントでの地域の人と一緒になって料理をしている様子は本当に楽しそうでした。豚汁、美味しかったです。

 

【かいたひと】ひなぴよ

ライター。西条生まれ西条育ち。インスタグラムのストーリーでは愛猫「クリムトくん」の率がかなり高い。

 

【とったひと】ゆーた(Yut@)/カメラマン

知らないところを探検するのが好き。もちろんカメラをつれて。
家ではクラシックギターを弾いたり、本を読んだり、寝たり。
Twitter → @Yh_photo